明日はお茶三昧「放射能への正しい理解」です

明日は島田市川根町でお茶三昧講座「放射能への正しい理解」があります。
講座費は2000円。
講師は茶業研究センター所長中村順行先生です。


※※※※

神奈川県農業技術センターの神奈川県の今後の茶栽培についてという今回の汚染についてまとめられたものを読むと、土壌から茶への移行係数は0.02±0.03ということですので、たとえば川根の茶畑の土壌(深さ凡そ15cm程度)でCs合計12Bq/kgであったということは、来年は土壌からの汚染は理論上Cs0.3Bq/kg程度となります。
ただし、「神奈川県の今後の茶栽培について」でも書かれていますが、今回の汚染経路は主に表面上からのCs吸収ですから、二番茶とともに枝を刈ることで、どの程度Cs濃度が減るのか興味があります。

そして、お茶に多く含まれているというカリウム。
抽出時間や茶葉の量でカリウムの量も変わってくるようですが、ここではペットボトルの値を参考にしますと(こちら)、100mlあたり20㎎のカリウムを含む、とあります。

カリウムには0,0117%の放射性カリウム40が含まれています。

ということは、ペットボトルの緑茶100mlには0.234㎎のカリウム40が含まれているということになります。

こちらの土壌から作物への放射性物質の移行に、「土壌中137Cs を5000Bq/kg(農林水産省で定めた土壌中放射性Cs 濃度の上限値イネの作付け規制値)として移行係数から求めた各種農作物中137Cs と40K 濃度を比較すると、調査した全ての農作物で40K 濃度より低い値である」とあり、疑問に思っていたのですが、土壌から農作物への
放射性物質の移行係数 第4-2表
をみると、カリウムの移行係数が1-100に対し、セシウムの移行が0.01-1ですので、つまりはカリウム等必須元素の方が吸収率が高いため、結果としてカリウム40の濃度がセシウムよりも高くなる
という解釈で良いかと思います(※必須元素の移行係数については検討を要する、とありますが)。

時々見かける
「有機栽培では必須元素であるカリウム不足がセシウムの吸収率を高めた」
等の意見は、実際どうなのでしょうか。

そして、安易に「化成肥料の量を増やせ」というようなことは、逆効果である場合も考えられます。
(過度の施肥は土壌の酸性化を招く危険もある)

■今回の汚染度(足柄の例でいうと古い葉1200Bq/kg、新芽500Bq/kg、ひげ根40Bq/kg、土壌表層44Bq/kg・以深20Bq/kg)からみて、来年は表皮・ひげ根からのセシウムの新芽への転流は考えられるか
■施肥によりセシウムの移行を阻害することは可能なのか 可能であれば、今回の汚染の程度ではどの程度必要であるのか

明日は、もし質問することができるならば、そのあたりを尋ねてみたいと思います。


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