「チェルノブイリで、いま何が起きているか~海外報道に見る事故後の状況~」
青峰社より1990年に出版されたチェルノブイリ事故後の周辺地域の状況・海外報道をまとめた本です。
(既に絶版になっているようです)
事故から4年後に出版された本なので、まだチェルノブイリ事故と周辺住民の病との間に因果関係が証明されていない時期のものです。
(専門家はもちろん因果関係の証拠となるデータを重要視しますが)私はこのような「記録に残らない症状群」も非常に重要だと感じています。
汚染食品を薄める
30キロ圏は鉄条網が張ってあるけれど、その鉄条網の外では子牛が草をはみ、畑が耕されている。
農場で採集したものはキエフへ持って行かれ、汚染の低いものと1対10に薄められて市場に出される。
今の日本もそうですね。
汚染された牛乳・米など、汚染の低いもの・または汚染されていないものと混ぜて市場に出す…キエフが今どのような状態にあるのか、数年後の日本とどうしても重ねて見てしまいます。
感染症
抗体を産生するB細胞の基となる造血幹細胞が放射線の害を受けるとB細胞が造血幹細胞から分化できず、免疫力が低下する。よって、表面上健康に見える人でもインフルエンザ等でポックリ死ぬ人が出てくる
人間の体内で細胞分裂が盛んな部分は胃腸・生殖器・骨髄・皮膚など。
放射線の害は細胞が分裂する際、細胞の中にあるDNAが伸ばされ二本になった時が危ないということですから、細胞分裂の盛んな部位は他の部位よりも特に症状があらわれやすいということだと思います。
これからの季節、マスク・手洗いは必要ですね。
子どもたちの集団生活…本当に心配です。
(ガンのデータはある意味この「免疫低下による感染症」をすり抜けた人たちのデータだとも)
植物・動物の奇形化
ナロジチ村:6代目の子豚から奇形がよくみられるようになる。頭が二つある牛や、脚が六本あるポニーなど。
時々、福島第一原発周辺の、避難区域内の動物が気になります。
もちろんその地域だけが心配なわけではないのですが、放たれた犬や豚や牛が。
彼らが生き残ったとして、その子やそのまた子の染色体は傷ついていないのかどうか、とても気になります。
植物も同じです。
ほかにも、詳しく当時の状況が書かれています。
今ではデータの裏付けが取れないということで末梢されてしまった事例もあるでしょう。
参考までに。
(図書館で借りられると思います)