被曝の恐怖について、非常にわかりやすく書かれた本です。
放射能はなぜこわい~生命科学の視点から~
柳沢桂子著 地湧社
今後何十年…いや、何百年・何千年と続く被曝の恐怖。
どのように放射線が人体に影響を与えるのか、細胞の仕組みから非常にわかりやすく説明されています。
これを読むと、大人でも被曝は可能な限り避けなければなりませんし、細胞分裂の盛んな子ども・そして胎児は絶対に守らなければならないと強く感じます。
東電・政府・官僚・そして今「この程度ならば安心」という専門家たち。
無責任です。
今日、児玉龍彦先生がテレ朝の番組で仰っていました。
「いま一部に諦めムードが出始めてる。人が汚染したものは必ず除染できる。ここ(南相馬)が蘇れば日本全体の礎になる。絶対に諦めない、それが鉄則。」
これが科学者としての責任の取り方の一つなのでしょう。
責任って本来はこうして「取る」ものですよね。
被曝は「今」症状が出なければ良いという話ではなく、種の保存に大きく関わる問題です。
そのあたりをよく考えてもらいたいものです。
また、これからのエネルギー政策についても「原子力は人間が手を出してはいけないもの」と著者が書く通り、原発は排除していかねばならないと思います。
「最高の安全性」などというものは残念ながら存在しないのですから。